弱い者たちが夕暮れ さらに弱い者を叩くなら

目次

  1. 性犯罪といじめの類似性
  2. 「いじめに負けるな!」は間違い
  3. 「いじめられっ子は性格が悪い」は本当か?
  4. 野球部やサッカー部にいじめっ子は多い?
  5. 担任教師を動かす方法
  6. いじめに巻き込まれた場合の対処法
  7. 教師はいじめっ子の言い分を聞かなくてよい
  8. いじめられている側が「弱い者」に見えないケース
  9. いじめっ子はどのように的を絞るか
  10. いじめはなぜエスカレートするか
  11. どんな子どもがいじめを起こし、どんな子どもがいじめられるか?
  12. いじめっ子の誕生(あるいは、虐待は連鎖する)
  13. いじめっ子を見つけて、助ける(!)ためのアンケート
  14. いじめっ子は損をする
  15. 無視された場合の対処法
  16. いじめは国家にとっての損失

Topic1:性犯罪といじめの類似性

いじめの被害者は、性犯罪の被害者とよく似ています。

  • 被害者の泣き寝入りが多い
  • 被害者が証拠を集めにくい
  • 証人集めの過程で、被害者が二重に傷つく

いじめの加害者は、性犯罪の加害者ともよく似ています。

  • 加害者は常習犯である
  • 加害者に反省の色が見られない
  • 加害者の再犯率が高い

「先に誘ったのはあっちです」「同意の上でした」「相手は喜んでいました」などと性犯罪者がのたまえば、「一緒に遊んでただけです」「いじめの意識はなかったです」「嫌がっているように見えませんでした」などと、いじめの加害者は言います。

性犯罪といじめは現象として似ているので、いじめ加害者は痴漢と同じ扱いでよいと考えます。警察も加害者の言い分には耳を貸さず、まずは逮捕すればいい。被害者が痴漢だと感じたら、相手が痴漢として認定されるように。それこそ冤罪がはびこるくらいに。

今では満員電車で、男性諸賢が吊革を必死に握る姿は、決して珍しくありません。それでも痴漢はなくなっていませんが、リスクの高さが知れ渡ったことで、カジュアルな痴漢は大いに減ったと考えられます。学校でも男子学生たちが、いじめの冤罪を免れるために「ウフフ、ごきげんよう」「きゃっ先輩、今日も素敵です」などと口にするようになればいい。彼らの見た目はいささか気持ち悪くなるでしょうが、いじめを目にする気分の悪さよりは遥かにマシというものです。

それにしても現在のいじめ認定基準はひどい。盗撮犯が「なぜか靴の中に小型カメラが入っていました。カメラの電源が入っていたのは偶然で、下着画像だけ記録されていたのも意味が分からない」と無罪を主張し、警察も無罪を認めてるような具合です。

Topic2:「いじめに負けるな!」は間違い

同学年でのいじめは、ディスコミュニケーションが発端です。そして一旦エスカレートしてしまったいじめの現場では、コミュニケーションの修復はまず不可能です。「いじめに克ち勝て!」だの「いじめなんかに負けるな!」といった威勢のいい言葉をよく耳にしますが、こういったのは基本的にナンセンスです。具体的な解決策を示していないので、無責任ですらあります。今時どこの阿呆が、「痴漢なんかに負けるな!」と言うでしょう。今日のメッセージは被害者ではなく加害者に向けられます。「痴漢は犯罪です」と。いじめの現場は、この点で遅れています。

また、いじめられっ子へのアドバイスとして、「勉強で見返してやれ」とか「空手で身体を鍛えろ」とか「特技を生かせ」とかいったトンチンカンな発言が聞かれます。確かに、こういったアドバイスを実践することで、多少いじめられっ子の心は慰められるかもしれません。しかしテストの点が上がったところでいじめはなくらならいですし、いくら身体を鍛えたところで凶器や集団暴行の前には何の役にも立たない。加えて、基礎学力のない生徒だったり、生まれつき病弱だったり、これといった特技のない子どもであった場合、アドバイスの内実は「そのままずっといじめられてろ」です。何のアドバイスにもなっていない。

より深刻なことに、「いじめに負けるな」のたぐいの言葉が広まるると、いじめられっ子がいじめの告白をしにくくなります。「私はいじめを受けています」と誰かに相談することは、「私はいじめに負けました。だから助けてください」とも解釈されえます。いじめ対応がおっくうな教師であれば、「そうか、お前はいじめに負けたんだな。だったらもう一度戦って、今度は勝ってみせろ!」と返すことで、相談を退けることすらできます(そんな教師は存在しないと思いたいところです)。

いじめは当事者間で解決できない問題なので、いじめが確認されたら、加害者側を停学処分とし、そこで反省が見られなかったら転校か退学処分にするとよいです。いじめることのリスクの高さが周知されれば、いじめの発生自体も減ります。
なお、「いじめに負けてもよい。自殺も含めて」といった考えに与すものではありません。念のため。

Topic3:「いじめられっ子は性格が悪い」は本当か?(あるいは、「いじめに巻き込まれないようにするには」)

基本的に以下の5原則を守っていれば、足が遅かろうが、頭が悪かろうが、冗談の通じない性格であろうが、いじめられません。

  • 悪口を言わない(自慢話をしない)
  • ウソを言わない(約束を守る)
  • 礼儀正しい(あいさつができる)
  • 身だしなみがきちんとしている
  • イタズラされたらその場でやり返す

それぞれ大切ですが、もっとも実践的なのは5番目の「イタズラされたらやり返す」です。日常のほんのささいなイタズラであっても、やられたらやられた分だけ、その場でやり返す必要があります(時間が空いたら無意味です)。

ちょっとしたイタズラとは、「後ろから膝カックン」「耳元で突然『ワッ!』」「背中にシールを貼られる」等といったものです。この時に、何もやり返さず、不愉快そうに眉をひそめたり、怒りで唇をゆがめたり、軽蔑した目で無視するのは、最悪です。

なぜならイタズラした側は、べつだん意地悪のつもりではなく、コミュニケーションの一環として、ちょっかいを出しているからです。キャッチボールで言うなら、ちょっと速い球を投げたようなものです。だから、何らかのリアクション(それなりの返球)を期待しているのです。それなのに、しかめっ面された上に無反応だったりすると、投げたボールを明後日の方に放られたような、そんな不快感をおぼえます。

このようなディスコミュニケーションが繰り返されると、イタズラした側は「あいつはムカつく」「性格が悪い」といった思いを募らせるようになります。そして苛立ちが頂点に達した際、悪意をともなったイタズラをするようになり、いつしかそれは執拗ないじめへと変貌を遂げます。何とも分かりやすいプロセスですが、世間的にはあまり知られていないようです。

Topic4:野球部やサッカー部にいじめっ子は多い?

いじめは原則として、上から下への暴力の結果、集団の末端でしばしば観察されます。運動部は縦社会の構造をしていることが多いため、いじめは発生しやすいです。

運動部におけるいじめは、例えば監督の何気ない叱咤から始まります。「そのプレーは何だ! 後輩が笑ってるぞ!」。三年の部員がこう言われたとします。ナイーブな年頃なので相応にプライドが傷つきます。しかし監督に逆らうわけにはいかないので、損なわれた自尊心は後輩をどやしつけることで回復が図られます。部活が終わってから、「お前さっき笑ってたよな?」と後輩部員に因縁をつけ、適当に殴りつけます。ちなみに、笑ってなかった下級生も巻き添えをくらいます。

何とも理不尽な暴力を受けた後輩は、怒りの矛先を一年生に向けます。二年に叩かれた一年は、さらに同学年でもっともヘタな部員に乱暴します。このような乱暴が繰り返されると、やがてもっともヘタな部員は、部活がイヤになってやめてしまいます。部内でいじめられる同学年のターゲットを失った一年生は、部活で溜め込んだ鬱憤をクラス内で晴らすことを思いつきます。

この時、その生徒が野球部やサッカー部に所属していた場合、学級にチームメイトがいる可能性が高いです(どちらも人気があるスポーツで、部員が多いため)。すなわち、集団で個人をいじめる環境が整いやすいです。そして実際にそこで級友へのいじめが行われると、例の「いじめっ子には野球部(サッカー部)が多い」という言葉が聞かれるようになります。

なお、一年でこのようないじめが発生した場合、進級後も同様のいじめが繰り返され、いじめっ子といじめられっ子が固定化します。ところで言うまでもありませんが、野球やサッカーをすることで人間が腐るわけではありません。このケースでは、部員をきちんと監督できていなかった監督が一番悪いです。文字通り、監督の名に値しません。

Topic5:担任教師を動かす方法

担任教師に相談しても、本気でいじめ防止に取り組んでくれるかは、怪しいものです。では、本気にさせてみましょう。やり方は簡単です。いじめられた内容を、担任に話すのではなく、実演してみたらいいです。

仮に、休み時間に机をひっくり返されたとしましょう。無言で教室を後にして、職員室に入ってください。担任の席まで行って、書類やら何やらを床にぶちまけます。教師はキョトンとしているでしょうから、こう告げてください。「さっきこういうことされたんですけど、先生は今どんな気分ですか?」

いじめが続く間は、担任教師への実演を休めてはいけません。この実演に罪悪感を感じる必要はありません。教師陣がきちんと仕事をしないから、やむを得ず実演による説明を続けざるをえないのです。なお、担任が逆ギレして、実演者に暴力をふるう可能性がありますが、ぜんぜん大丈夫です。いじめっ子たちの無茶苦茶な暴力にくらべたら、常識の範囲内のものです。つまり殺されない。だから何も恐れることはありません。顔にツバでも吐いてやればいいです。「この前こんな風にツバを吐かれたんですけど、今どんな気分ですか?」って。

いじめが止まらなければ、残念ながら担任教師への実演内容も、だんだんとハードになってきます。時には背後から、担任教師のすぐ横に、パイプ椅子を投げつけなければならない、そんなこともあるでしょう。「実はさっき、こんな目にあったんですけど、このまま行くと、自分と先生のどっちかが、何かの間違いで死ぬかもしれませんね」とでも言えば、先生の本気度も、ちょっとは違ってくるでしょう。

あるいは最初から、教師が次のように言っておくのもいいです。「君たちはまだ子どもだから、何かと判断に迷うこともあるでしょう。例えば、誰かから何かイヤなことをされたら、先生にも同じことをしてください。本当にイヤなことかどうか判断します。それがもし本当にイヤなことだったら、そのようなことが起きないように対応します」。いじめという言葉を使っていないのもポイントです。

Topic6:いじめに巻き込まれた場合の対処法

ネット上の書き込みを見ると、「殺すつもりでやり返せ」「いじめの内容、人物、日時を書き留めて訴えろ」「不登校でOK」といった、何とも微妙な解決策が並んでいます。これらはリスクが高かったり、いじめに耐える必要があったり、きちんと逆襲ができなかったりします。

暴力に訴えず、手間をかけず、いじめっ子に的を絞って、確実に逆襲する方法は、じつに簡単です。泣けばいいです。休み時間にいじめられたら、授業中ずっと泣いててください。放課後にいじめられたら、翌日はずっと泣いててください。授業を妨害するつもりで泣いてください。嗚咽をもらすのもいいですし、悔しそうにときどき机に膝蹴りを入れながら泣くのも悪くないです。ともかく全力で泣きます。

教師に何か言われても、無視しててください。あまりにも事態が異常なので、教師は他の生徒に質問します。「あいつはどうして泣いているんだ?」「さっきの休み時間は、誰と一緒にいたんだ?」「そいつらと何をやっていたんだ?」という風に、勝手にいじめの全貌がクラスに展開されます。仮にいじめっ子の名前がその場で出なかったり、いじめの内容が明らかにならなかったとしても、確実にいじめっ子を追い詰めています。なぜなら同級生たちは、誰がいじめを行い、どのようないじめが行われているかを、みんな知っているからです。

このように泣いたことで、いじめが継続されたり、さらにひどいいじめを受ける可能性もありますが、それは一時的なものです。とにかくいじめを受けている間は、ずっと授業中は泣いていてください。やがていじめはなくなります。教師が動く場合もありますが、それよりも「泣き虫のあいつをいじめてる奴はバカ」という評判がクラスに広まって、いじめっ子が手を出せなくなるからです。意外な盲点ですが、泣き虫はいじめの標的になりにくいのです。

なお、「いじめられっ子は陰で泣いているんだぞ!」と美談風に語られることが多いですが、陰で泣いても意味ないです。我慢できてないのに強がるのもムダです。「みっともないからイヤだ」という変なプライドも捨てましょう。ただ泣くだけでいじめっ子を追い詰められるんですから、こんな楽な攻撃法はありません。どんどん表で泣けばいいです。この点、女の子たちは賢いです。男の子からいじめられたら、さっさとウソ泣きでも何でもして、軽くあしらってみせるではありませんか。彼女たちのクールな戦略を少しは見習いましょう。

「バットでいじめっ子の頭をカチ割りたい」といった考えは捨ててください。大した見返りが得られないどころか、相手に後遺症が残ったら、訴えられて死ぬまで金をせびられます。どうせなら逆のことをやってください。つまり、いじめでケガを負ったら、相手と学校をさっさと訴えてしまえばいい。

Topic7:教師はいじめっ子の言い分を聞かなくてよい

精神を患っている人に限って、自分は正常だと思っています。いじめっ子の言う「いじめのつもりではなかった」は、精神を患っている人の「自分は正常」発言と同じです。教師はおだやかな笑みをうかべながら、「うんうん、そうだよね」と流し、後の処理はメンタル分野のプロフェッショナルに任せてしまいましょう。いじめっ子の多くは、虐待で心にキズを負っていると考えられるため、この対応で間違いありません。

Topic8:いじめられている側が「弱い者」に見えないケース

いじめの実態は、弱い者いじめであるにもかかわらず、「いじめ」を「弱い者いじめ」と呼ぶ人はまれです。これは、いじめられている側が、外見的には「弱い者」に見えない場合が多々あることに起因しているのかもしれません。ちょうどゴールデンレトリバーが複数のチワワに吠え立てられているような、そんないじめの現場は珍しくないのです。このようなシーンは不思議なことに、いじめている側が何やら「正義の鉄槌」を下しているようにさえ見えます。

さて、体格に劣っている方(身長が低くて痩せている)が、体格に優っている側(身長が高くて太っている)をいじめる、といった逆転現象は、なぜ起きるのでしょう。それは、いじめの矛先が無抵抗な者に向きがちなことによります。そして体格に優っている方は、その分バッファがあるので、抵抗のタイミングが遅かったり、場合によっては無抵抗のままだったりして、いじめのターゲットになりやすいのです。逆に、体格に劣る方は、バッファがない分、反撃は素早く、かつ全力のため、いじめのターゲットになりにくいです(もちろん多少の個体差はあります)。

ところで、大型犬が小型犬に吠えたてられている光景はよく目にしますが、人間の目にはほほえましく映っても、(困ったな)という表情で尾を垂れている大型犬は、なかなかメンタル的にしんどいのかもしれませんね。

Topic9:いじめっ子はどのように的を絞るか

いじめる側に回ったことがない人でも、簡単にターゲットになりそうな人(いじめられっ子)を見つけることはできます。ただし外見によって見分けることはできません。本当にささいなちょっかいを出し、それに対する反応から見つけ出します。いくつかサンプルを挙げます。

★サンプルI

  1. 誰でもいいので後ろから軽く肩を叩きます
  2. 相手が「何?」と振り返ります
  3. 「何でもないよ」と返事をします
  4. この時、相手の反応をじっくり観察します

★サンプルII

  1. 偶然を装って、誰かの机の上から筆箱を落とします
  2. 落とした筆箱は拾いません
  3. 筆箱の持ち主に拾わせます
  4. この時、相手の反応をじっくり観察します

★サンプルIII

  1. 誰でもいいので教科書を借ります
  2. 鉛筆で人物写真などにラクガキをひとつだけ描きます
  3. ラクガキしたページを開いて教科書を返します
  4. この時、相手の反応をじっくり観察します

いずれの場合でも、重要な局面は4番目です。弱い者に飢えているいじめっ子は、冷静をよそおいつつ、ギラギラした視線で、相手の反応を観察しています。すなわち、「やり返してこないか」「変に騒ぎ立てないか」「こいつはいじめても大丈夫か」という風に(この手の病んだ子どもは、いじめのリーダー格です。取り巻きはそもそも、積極的にいじめられっ子を探そうとしません)。

実はここですでにいじめは始まっています。ただし、いじめと呼ぶにはあまりにも他愛もないもののため、まず誰も気づきません。ちなみにいじめっ子は、クラス全員に対してちょっかいを出し、だれが一番ラクにいじめやすいかを見極めた上で、本格的ないじめを開始します。

いじめのターゲットになりたくない場合、このようなちょっかいを出されたら、その場ですぐにやり返すことです(Topic3の原則5を参照のこと)。険悪になるのは得策ではないので、笑いながらやり返しましょう。例えば、「おまえの落書きセンスないな。ちょっと教科書貸せよ」と言って、大きく筆圧つよめで「アホ」とでも書いておくといいです。いじめっ子はあなたを警戒し、手出ししなくなるでしょう。場合によっては、同じ臭いを感じ取って、いじめの仲間に加えられることもあります。

Topic10:いじめはなぜエスカレートするか

いじめはエスカレートしがちで、最終的には意味が分からないほどサディスティックな次元にまで到達します。果たしていじめっ子は、冷血で人間的な感情が壊れてしまっているのでしょうか? おそらく逆で、あまりにも人間的な感情を制御できないために、いじめはエスカレートします。簡単にプロセスを見てみましょう。

ちょっかいを出してターゲットを見つけたいじめっ子は、相手が困惑した顔でひきつった笑みを浮かべているのを見て、「してやったり」とは思いません。事態はまったく正反対で、「やり返しもしないで、上から目線で笑ってやがる。自分は大したイタズラをやったわけでもないのに、これほどの屈辱を味わうとは…! 絶対にこいつは許さない!!!」という風に感じます。すでにTopic3で記しましたが、いじめっ子がよく口にする「あいつは生意気」「性格が悪い」の理由は、この辺りにあります。

何とも滑稽なディスコミュニケーションです。そしてこのディスコミュニケーションは、いじめられっ子が抵抗してくるまでの間、ずっと繰り返され、段々といじめの内容はハードになってきます(いじめられっ子の怒りが自動的に増幅されるので)。

では、いじめられっ子がやり返してきたら、すべてが帳消しになるかというと、残念ながらそうではありません。最初のボタンの掛け違いで、いじめっ子が味わった「屈辱感」は、いつまでも解消されないからです。いじめっ子が納得するには、いじめられっ子から「あの時はゴメン」と声をかけられることが必要(!!)ですが、いじめられっ子は「謝るのはいじめた側の方だろ」と思っていますし、そもそも「あの時」が何のことやら認識できません。よって、いったんこじれてしまった両者の関係を修復させるのは、不可能です。

Topic11:どんな子どもがいじめを起こし、どんな子どもがいじめられるか?

学校でいじめの問題が出るたびに、やれ「現代社会の縮図」だの「学校制度に原因」だの「個性を認めない日本の反映」だのと、まことしやかに説明されますが、むずかしく考えた挙句、かえって的外れになっていると思います。いじめという現象は極めてシンプルで、国や時代に関係なく、家庭内で虐待を受けた子どもが学校で暴力をふるっているだけです。だから、いじめをおこなっている生徒、ないしいじめを起こしそうな生徒を割り出すことも簡単です。

  • 複雑な家庭環境である
  • 貧困層である
  • 非長子である、もしくは一人っ子である

これらの条件でスクリーニングをかけたら、だいたい目星がつきます。非行少年や非行少女の場合とほぼ同じですから、難しくありません。いじめのターゲットになっている生徒、ターゲットになりそうな生徒も、ある程度は割り出せます。ただし、いじめっ子の見つけやすさに対して、いじめられっ子は、「いじめられたら誰でもよい」といういじめる側の理屈により、あまり幅は狭まりません。

  • 一般の家庭環境である
  • 中間層、あるいは富裕層である
  • 長子である(ただし一人っ子ではない)

家庭内で虐待を受けた子どもがいじめっ子になり、虐待を受けたことのない子どもがいじめられっ子になる傾向が高い─、いじめにおける役割分担は、このように実にわかりやすいルールによって決まります。

もちろん、上記いずれかの条件を満たしていたら、必ずいじめっ子になる(もしくはいじめられっ子になる)とういわけではありません。しかし確率としては、上述の条件のいくつかを満たしていた場合に、学校でのいじめという現象に、その子どもは巻き込まれやすくなります。

Topic12:いじめっ子の誕生(あるいは、虐待は連鎖する)

複雑な家庭環境や貧困層であれば、子どもはそこで育つ間に、直接的もしくは間接的に虐待を受けるリスクが高まります。暴力は原則的に弱い者からさらに弱い者へと振るわれるので、例えば「借金取りが母の愛人を殴る→腹いせに愛人が母を殴る→母が兄の粗相を罵る→とりあえず兄が弟をいじめる」といったドミノ倒しは、珍しくありません。この場合、非長子や一人っ子は、最後のドミノになります。

さて、虐待を受けた子どもには、フラストレーションが蓄積されると同時に、理不尽な暴力を日常的に目撃することによって、「弱者に対しては無制限に暴力をふるってもよい」といった哀れな教訓を学習します(とても勇気のある子どもは別として)。この子どもがいじめっ子になるには、あと一歩です。暴力を振るえる相手(自分よりも弱い者)がいさえすればよいからです。

いじめられっ子になる子どもは、虐待に対する免疫がなく、理不尽な暴力を受けたときの対処法を知らない子です。いじめっ子は、いじめる上でもっとも労力の少ない子どもを狙っていじめます。いじめる相手は、自分よりも弱く、かつ好き放題に暴力を振るえることが望ましいからです。自身のフラストレーションを発散するのに、余計なフラストレーションを抱え込む必要などありません。たとえ弱かったとしても、虐待に免疫がある相手から不意打ちを喰らったりしたら、いじめっ子は興ざめしてしまうではありませんか。

ちなみに、いじめられっ子が「なぜ自分はいじめられるのだろう?」と考えても意味はないです。親から虐待されて育った子どもが「なぜ自分は親から虐待されたのだろう? 自分のどこに非があったのか?」と考えても、決して答えが得られないのと同じで。なぜなら、いじめる側は「いじめやすいから」という理由以外では、いじめていないからです(転校生がいじめられやすい理由を考えれば分かります。果たして転校生に共通する特徴的な体型や性格というものが存在するでしょうか?)。よって、いじめられる側に一切の非はありません。いじめられた過去があったとしても、そのことで何か悩んだり、自らを恥じたりする必要はないのです。

Topic13:いじめっ子を見つけて、助ける(!)ためのアンケート

いじめが発生するメカニズムは、だいたい以上のようなものです。これを逆手にとって、いじめのアンケートには見えないアンケートで、いじめっ子(予備軍を含む)を発見することができます。「家に帰るのは楽しみですか?」「親子は仲よしですか?」「兄弟は仲よしですか?(下の兄弟にイジワルしたり、上の兄弟からイジワルされていませんか?)」といった質問で家庭環境に探りを入れれば、おおよそのアタリはつきます。

意外と使えるのが、「兄弟は仲よしですか?」という項目で、ここで問題があるようなら、学校で受けたイジメの鬱憤を、兄弟で解消している可能性が見えてくるので、別の学年でのいじめ発見や予防に役立てられます。例えば、「学校でいじめを受けているのは兄で、その兄は弟を家でいじめていて、家でいじめられた弟は、学校で他の生徒をいじめている」といったケースなど。

また、クラス内のいじめっ子の名前を、書かせやすくする方法もあります。「おうちで大変な目にあっている人は、学校で乱暴することが多いです。おうちで大変な目にあっていそうな人がいたら、ここに書いてください。先生がその人を助けに行きます!」

これなら記名式のアンケートであっても、いじめっ子の名前を書きやすくなります。「チクリ」ではなく、「人助け」の一環になっているからです。加えて、「いじめっ子の名前を書け」とは限定されておらず、印象で書き込んでもいい作りになっているので、何かの拍子にいじめっ子にアンケートを見られても、「おうちで大変な目にあってるように勘違いしてた。君のためを思って書いた」と言い訳できます。

Topic14:いじめっ子は損をする

「いじめっ子は、いじめられっ子よりもトクだ」と一般に考えられていますが、いじめっ子の家庭には貧困層が多いです。そしてその貧困は、しばしば次の世代にも引き継がれます。さて、いじめっ子はトクでしょうか?

仮にいじめっ子が貧困層にならないにせよ、不必要に敵を作ってしまうため、事故に巻き込まれやすくはなるでしょう。ひょっとしたら巧妙に隠された事件だったりするかもしれません。「同窓会で音信不通」「元いじめっ子が半身不随になっていた」といった類いの話は珍しくありません。級友を失ったり、健康を損ねるのは、トクでしょうか?

いじめっ子は、とかく暴力でコトを解決しようとします。力で部下をおさえつけたとして、職場での人望はどれほど得られるでしょう? どのくらいチームワークを発揮できるでしょう? 人望と出世は必ずしも正比しませんが、人望のない人間にさしたる出世は望めません。また、力で抑えつける傾向は、職場だけでなく家庭でも発揮されます。DVからの離婚もよく聞く話です。果てさて、職場ではうだつが上がらず、家庭も崩壊、こんな人生はトクと言えるでしょうか?

…というのは、ちょっとした意地悪で書いた冗談ですが、個人的にいじめっ子はトータルで損をすることになると思います。何というか、とにかく器の大きさを感じない。

Topic15:無視された場合の対処法

無視できない存在になれば、自然と相手から寄ってきます。わざわざ出向く必要はありません。振り向かせる方法はいくらでもあります。集団から無視されたと気づいたら、教室内でパントマイムの透明な壁をやってみるといいでしょう。何人かはこのパフォーマンスの真意をくみとってくれるはずです。犬用の指笛をマスターするのもいいでしょう。どっちにしろ皮肉が効いていて面白いです。無視されている人間が透明な壁を始めたり、犬を追い立てる指笛を鳴らしたりしたら、無視している側の頭の悪さが際立ちます。そのまま無視する側にいつづけたら、それこそバカというものです。

目立つのがイヤならば、ペン回しを極めるのもよいでしょう。教師やクラスメートの似顔絵を描くのもいいです。何か特徴的なことをしていたら、クラスの一人くらいは、無視のルールに背きます。だって近くにそんな級友がいたら、気になって仕方がないじゃないですか。「それどうやって覚えたの?」「その絵、教頭の似顔絵だよね?」等と声をかけてくるはずです。

特定の人物に的を絞ってパフォーマンスすると、より効率がよくなります。バンドを組んでいる生徒や、フットサルに夢中な生徒がいて、彼らとの距離を縮めたいなら、鉛筆で机をドラミングしてみたり、延々とリフティングするとよいでしょう。だいたい子どもはアホなので、「音楽好きに悪い奴はいない!」とか「フットサルの良さを知るヤツは友達」みたいに考えてて、無視のルールを破るだけでなく、同好の仲間たちと組んで、いじめから守ってくれることも期待できます。

Topic16:いじめは国家にとっての損失

この少子高齢化時代、貴重な未来の労働力であり、貴重な未来の納税者である若者を、いじめによる自殺で失うのは、実にもったいない話だと思います。また、自殺しないにせよ、いじめが原因で不登校になり、そしてニートになり、親世代の財産を食いつぶすのも、ただその家庭だけにとっての不利益ではなく、労動力減と納税減(場合によっては医療費増も)といった形で、国にとっての損失につながります。ぶっちゃけ自分から見ると、いじめ問題(男の子たちの)は簡単に解決できることなので、とっとと片付けてもらいたいと思います。女の子の世界におけるいじめは、ちょっとよく分からないので、その辺りは切れる女性書き手の登場を待ちたいところです。

参考:いじめに関する最近の人気エントリ


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